『エンジンがかからない!バッテリー上がりかも知れない!』
突然エンジンがかからないと、バッテリーが上がってしまったと疑うのは自然ですよね。実際に、ロードサービスのJAFの出動理由のダントツ1位がバッテリー上がりです。
ですが、必ずしもエンジンがかからない=バッテリー上がりとは限りません。
現役整備士のまるきゅうが、実際に合った故障事例をご紹介します。
エンジンがかからない!バッテリー上がりに似ている故障事例
単にエンジンがかからないと言っても、バッテリー上がりだけが原因とは限りません。
よく似た症状の故障事例をご紹介します。
- シフトポジションセンサー
- セルモーター
- 燃料ポンプ
- ブレーキスイッチ
- リモコンキーの電池切れ
シフトポジションセンサーの故障
エンジンを始動する条件として、シフトがPレンジに入っている必要があります。
シフトポジションセンサーは、シフトがどの位置に入っているかを検出しているセンサーです。
このセンサーが故障すると、コンピュータがシフトの位置を検出できなくなり、Pレンジにシフトがあってもコンピュータがどこにシフトが入っているのか分からない状態になります。
セルモーター(スターターモーター)の故障
エンジンを始動するために、最も重要な部品がセルモーター(スターターモーター)です。
停止状態のエンジンを、強制的に始動させるためには大きな力が必要で、その大きな力を生み出すのがセルモーターの役割です。
セルモーターが故障すると、エンジン始動に必要な力が得られずエンジンがかかりません。
燃料ポンプの故障
ガソリンタンク内の燃料をエンジンに送るために必要な部品が燃料ポンプです。
タンク内に設置されていることが多く、前触れもなく突然故障することが多いです。
ブレーキスイッチの故障
プッシュスタート式の車両の場合、ブレーキをしっかり踏まないとエンジンがかかりません。
ブレーキスイッチは、ブレーキが踏み込まれていることを検出している部品です。
このスイッチが壊れていると、ブレーキを踏んでいることをコンピュータが検出できず、ブレーキが踏まれていないと判断されてしまいます。
リモコンキーの電池切れ
リモコンキーの電池が切れていると、プッシュスタート式ではエンジンがかかりません。
その場合、ブレーキを踏みながらエンジンスタートのスイッチにリモコンキーを近づけます。そうするとエンジンスタートのスイッチが点灯しエンジン始動が可能になります。
バッテリー上がりか判断する方法
エンジンがかからない場合、まず確認してほしいことは以下の3つです。
メーターや室内灯が点灯するか
まずは、電装品に電気が来ているかを確認しましょう。
エンジンをかけようとしたときに、メーターやナビ、室内灯などが動いているでしょうか。
これらが動いていない場合は、バッテリーが原因のことが極めて高いです。動いていたとしても、照明が暗い場合も同じです。
バッテリーの交換を行いましょう。
エンジンをかけようとする音はするか
セルモーター(スターターモーター)の作動音を確認しましょう。
エンジンをかけようとすると、「キュンキュン」や「キュルキュル」といった作動音はしますでしょうか。
うんともすんとも言わない場合は、バッテリー上がり、セルモーターの故障などが考えられます。
バッテリーを3年以上交換していないのであれば、まずはバッテリーを交換してみることをおすすめします。
作動音はどんな音か
先ほどのセルモーターの作動音がどんな音かも重要です。
元気よく「キュンキュン」と音がするのが正常です。
作動音がゆっくりで弱々しいくはないですか?「カチッ」や「ガガガ」という音がしませんか?
このような音がする場合は、バッテリーが弱っている可能性が高いです。
まとめ
いかがだったでしょうか。本記事ではバッテリー上がりに似ている故障事例を紹介しました。
バッテリー上がりだと思っていても、実は別の原因があったということも多くあります。
その判断は難しく、プロに任せることが最善です。しかし、現在バッテリーが弱っている可能性があるならまずはバッテリーを交換してみる選択もあります。
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
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